演技に関する2つのスタイル

   


皆さん、こんにちは!今日は、演技について書きたいと思います。『演技』には、大きく分けて2つの種類(スタイル)が存在することをご存じでしょうか?意外に知られていない事実です。

このスタイルについて、要点をまとめて説明したいと思います。

 

一つは、『説明の演技』。たとえば、役が恋人を愛していることを表現するとき、「君を愛しているよ!」と言いながら、手を広げるジェスチャーなどをして観客に明確に伝えるスタイルです。

もう一つは、『体験の演技』。たとえば、役が恋人を愛していることを表現するとき、その俳優自身が、その人の前でドキドキとした胸の高まりを感じ、本当に恋心を持ってしまうスタイルです。

 

今現在、カンヌ映画祭や米アカデミー賞の主演賞を例に取ると、後者の『体験の演技』スタイルが殆どです。そういった意味では、こちらが、世界的には標準スタイル(スタンダード)とも言えるでしょう。

しかし、前者の『説明の演技』の良さは、俳優のその場その場の心理や体調に左右されず、常に安定して演出家や台本で求められている表現を観客に伝えることが出来る点です。(この利点は、俳優にとっては、とても大きいと思います。)

後者の『体験の演技』では、決められた場・時間で、役の心情を表現するには、シビアな俳優心理やコンディションが要求され、ともすれば、観客に対して何を表現しているか全く伝わらないリスクがあります。

(※しかし、ひとたび表現が上手く成されれば、いつまでも観客の心に残り続ける印象をもたらす長所もあります。)

 

では、どちらを選び追求すれが良いか。これは、個々の俳優の皆さんの自由選択でしょう。

個人それぞれに秀でた能力があり、その能力を存分に生かすために、どちらのスタイルを選択するか。決めるのは、その方自身だと思います。

最終的に、役の気持ち(心模様)が観客に伝わり感動を与えるのが目的。その目的に対して、どのようなアプローチをするか。

つまり、自分自身のやり方を模索し、選ぶ権利がある。アーティストに必要なクリエイティブモードに浸れる機会を持てる喜びが、「スタイルの選択」には存在するのではないでょうか。

 

また、この演技スタイルのことは、次の機会に、このブログで語りたいと思います。演技は、やはり奥が深い表現手段ですね。

では、皆さん、今日も人生の良きステージを!トニーマサキでした。

 

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