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頑張らない生き方と演技技術の共通点

   


皆さん、こんにちは!

当ブログで何度か述べてきましたが、舞台で人を演じる上で、演技において最も基本となるのは心理と身体の『リラックス』です。この『リラックス』が深くないと、極度の緊張が訪れて、自分が思い描いていた演技が出来なくなります。

そのため、この『リラックス』に関する追求は、演技を実践する上での根幹の意識となるわけです。ただ、この『リラックス』に対する意識は、なかなか複雑なものです。
たとえば、「リラックスしなければ・・・。」と一生懸命になると、反って遠ざかります。

 

ここが、厄介です(笑)
つまり、「リラックスしようと頑張ってしまうと、リラックスできない」ということになります。そのジレンマに、リラックスを追求しようとする俳優の方々は、悩むことにもなります。

「頑張ること」「一生懸命やること」
このフレーズを重んじる教えを多くの方々が両親や学校教育によって叩き込まれてきたのではないでしょうか?資本主義の世の中です。『何かを成し遂げる』『成果を上げる』『利益を上げる』ということが重んじられています。

「成功を収めた人は問題がない、成功していない人は問題がある」という評価によって、物事が決まることも多々あります。そうした社会において、「何かを成し遂げるために頑張らなければいけない・・・。」という心理になり、過度の負担を自分に掛けることもあるでしょう。

 

「頑張る」を習慣化した人が、真のリラックスを実現しようとしたとき、戸惑うケースが多いです。つまり、リラックスするためには頑張ってはいけないからです。これまでのように頑張ってさえいれば、何とかなるというわけにはいかないからです。

 

『リラックス』は、個々の俳優の能力を最大限に生かしてくれます。心身のリラックスが成されているとき、緊張状態からフリーのため、舞台に上がる前、舞台に上がった時点でも、自由奔放に役を生きることにも直結します。その自由気ままさは、俳優の喜びでもあります。

自らのイマジネーションが最大限に発揮されやすいのは、『リラックス』が深い場合のみです。(身体がガチガチで、心理もイライラした状態で、良い仕事が出来ることには繋がらないでしょう。それと同じです。)

 

このように改めてリラックスの効用を考えてみると、演技の観点の範疇をこえて、「より良い生き方」「人生の在り方」についても再考できるのではないかと思います。

「頑張らないと・・・。」「一生懸命にしなければ・・・。」「成功を収めなければ・・・。」という気持ちが先行した場合、自分自身に負担を背負うことにもなると思われます。ストレスを生む場合も多いでしょう。最悪の場合、そのストレスが、アルコール中毒やドラッグ中毒を引き起こします。

ストレスは、『リラックス』の反対語と言っても良いでしょう。ストレスが大きすぎると、毎日起きた瞬間にも、重苦しい気分にもなり、ポジティブな気持ちに、なかなか成りえません。一日を通じて、こうしたストレス状態が続くと、憂鬱な気分にもなり、「生きていて良かった」という心理には行きつかないですね。(資本主義社会の弊害です。)

 

「果たして、『頑張る』ということがメインの考え方が、人としての本当の生き方なのか?」という疑問が生じるわけです。むしろ「頑張るというカテゴリー」からフリーになって、「頑張らずリラックスする生き方」にシフトチェンジしたほうが良いと思えます。

『リラックス』は、自己の能力を最大限に生かす「土台」をもたらしてくれます。『リラックス』は演技において大切な要素ですが、それは人生においてにも同様だと私は思います。これまで植え付けられた思考回路を置き去りにして、新しい考え方に切り替えることが問われる時代かも知れません。

 

『リラックス』に向かうための生き方。既成概念のカテゴリーに飲まれない生き方。つまり、自分らしい生き方。人生を謳歌する時間をいつでもどこでも持ちたいものです。

 

では、皆さん、今日も人生の素晴らしいステージを満喫してください!

 

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