皆さん、こんにちは!
今日は、演技における技術の紹介です。
『キャラクターゼーション』という名の俳優技術。
「キャラクター」という言葉なら、巷に溢れかえっていると思われます。登場人物・性格・人格という意味が当てはまるでしょう。
そこに、ゼーションが付く。
『キャラクターゼーション』
それは、役を演じるために最も心強いテクニックであり、高度なテクニックでもあります。
たとえば、俳優自身の年齢が30歳代とします。ところが、キャストの関係上で、初老の老人役を演じなければならないとします。
もちろん、役の年齢に達していない俳優は、どうするば良いのかと困るわけです。しかし、断るわけにもいかず、なんとかしないといけない。
では、どうするか?
まずは、衣装やメイクを駆使して外見を、老人に見せようとする努力をするでしょう。
(髪の毛を白く染めたり、長い髭を付けたり、老人の着そうな服を着こんだり等々)
つぎに、姿勢や歩き方、声の質やトーンを変えたりの努力も怠ることはないでしょう。
(猫背にする、ゆっくり歩く、しわがれ声にするなどなど)
やはり、最初の段階として、観客が見て
「この人は、老人だ。」
と思わせる外見が優先になります。
ところが、これだけでは、別に俳優でなくても、誰でもできるわけです。
そこに、技術を持ち込んでこそ、「俳優ならではの役の演じ方」につながるということです。
そこで、有効とされるテクニックが『キャラクターゼーション』です。
~あたかも、その若い俳優が、老人そのものに変貌してしまった~
そうなると、観客を真に魅了する演技が出来ることになります。
【キャラクーゼーションのやり方の例】
●(想像力をフルに使って)自分のツヤのある肌が、老人の肌になりゆく。(それも全身に)
●(想像力をフルに使って)老人の着ぐるみを着込んしまうかのようなイメージを具現化する。
(ただ衣装任せの外見ではなく)心も身体も完全に役に同化する演技が成立すること。
その支えを与えてくれるのは、『キャラクーゼーション』です。
鍵を握るのは、自らの「想像力」です。
上記の例以外にも、俳優ご自身のやり方で、この技術は高められます。
私も、何度か経験がありますが、「本当にその役に変貌してしまう感覚」が続けば、いつまでも、その役の中に入っていたい気持ちにさせられます。
「居心地の良さ」が、いつまでも続くということになります。
~子供のころ、着ぐるみを着て喜び溢れていた、あのときの感覚~
つまり、『キャラクーゼーション』は、役に成りきる喜びを俳優に与えてくれる技術です!
だからこそ、俳優技術の極意なのです。
『キャラクターゼーション』はとても奥が深い技術なので、また後々記事にしていきたいと思います。
では、皆さん、今日も人生の良きステージをお過ごしください!