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同じ役をリアルに演じ続ける重みと難しさ

   


皆さん、こんにちは!今日は、「もし,同じ役をずっと演じ続けるとしたら?」に関することを書きたいと思います。

クリード チャンプを継ぐ者』という映画をご存知でしょうか?シルベスター・スタローンさん主演の映画『ロッキー』シリーズの続編であり、最新作。

ライバルであり親友だったアポロの息子・アドニスと出会い、彼のトレーナーとなって、二人三脚で世界チャンピオンを目指すという物語。

 

この映画を見て、ストーリー展開の秀逸さに感銘を受け、と同時にシルベスター・スタローンさん演じるロッキー・バルボアのキャラクターゼーションの素晴らしさに私は胸をうたれました。

というのも、あの若かりし頃に演じたロッキーという人物が歳を重ねて(この映画での)現在に至る様が、スタローンさんの人生そのものとリンクしているかのようでした。

つまり、ロッキーのライフ=スタローンさんのライフそのものだったのです。

 

ロッキーという人物を演じる、その円熟の演技』 これは、実はとても「高度な演技」だと私は思います。

~同じ役を何度も演じるということ~
「以前演じた役なんだから、新しい役と違って研究(リサーチ)する必要もなく、演じるのは楽だろう」と思うかも知れません。

しかし、以前追求した役のリサーチにのみに頼って安住しようとすると、大きな落とし穴が待っています。

 

私も経験があります。ある役を初めて演じたとき、演出家からも観客からも称賛されました。

それで、後日再び同じ役を演じる機会がありましたが、「前のままに演じれば大丈夫だろう」と思い込んで、いざ演じたとき、どこか違和感があり、「あれ?おかしいぞ・・・。」となりました。

その結果初めて演じたときとは違って、役をリアルに演じることが出来ませんでした。

 

なぜ、そうなったか? それは、以前の演じ方の焼き写しをしただけに過ぎなかったのです。なぞっただけです。

役そのものは刻々と人生を生きている。

俳優が焼き写しの演技をしてしまえば、過去の自分の演技をただ真似ている事実がそにあるだけで、役の人生とは無関係なのです。(=結果、役を生きていない)

そのとき、私は同じ役を演じることの難しさを知りました。

 

だからこそ、この作品のスタローンさんの演技は素晴らしいと思いました。

おそらく、ロッキーを演じるうえで、ここだけは外せないのポイント(=演じる上で、かならず、こうすればロッキーという人物に成りきれる鍵)を掴んでいるからだと思われます。

そのため、そのポイントさえ外さなければ、いつでも繰り返して役の人生をリアルに演じることが出来る。
この作品で、あのロッキーを再びリアルに演じたスタローンさんの演技の『重み』を感じました。

 

作品そのもの完成度の高さと、スタローンさんの演技の素晴らしさ。ぜひ、機会があれば、皆さん、鑑賞してみてください!

では、今日も、人生の良きステージを!

 - 演技・演劇