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映画『スーサイド・スクワッド』~この映画で観客は何を求めていたか?~

   


皆さん、こんにちは!
今日のブログ記事において、現在映画館で上映中の映画、『スーサイド・スクワッド』についての私的映画評論を書いていきます。

ウィル・スミス、ジャレッド・レトと言ったハリウッドの一流俳優たちがキャスティングされており、DCコミックが刊行する『バットマン』などのヒーローコミックの、複数の敵キャラクターを主役にした作品です。

 

今年3月に公開された『バッドマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』の後の物語、という設定です。スーパーマンが亡き後、彼の代わりとして、死刑や終身刑になって服役していた(他に類を見ない才能の持ち主である)悪党たちを結集させて、特殊部隊(通称:スーサイド・スクワッド)を結成する。そんな荒くれ者・無法者である彼らの活躍を描いた作品です。

 

「この映画で、観客が最も求めていたものは何か?」

この答えとして、
『荒くれ者で嫌われ者で、どうしようもない奴らが、汚名を返上するかのごとく、今度は人々の生活に危機を与える強敵に対して、ヒーローとなって立ち向かう。その活躍に伴う感動と爽快感』と、私は考えます。

ところが、この部分が、とても薄く、観客の感動を生みにくいと私は鑑賞後に思いました。

 

(悪役であり主役の)『5人の悪党たち』のそれぞれの境遇の説明やサイドストーリーの映像が上映時間内に詰め込まなければならなかったこと。(※初めて見た観客にも解りやすいようにするためには必要不可欠な要素。)

そして、DCコミックで実際に登場する悪党たちの集結に伴い、彼らが同時に集まって部隊を結成する整合性を保つ必要に迫られたこと。

 

このように、必要な要素が多すぎてを、それらを2時間弱の上映時間の中で詰め込もうとしたため、観客にとっては、「何に焦点を絞って観て良いか」が解りにくくなっていると思われます。

 

そのため、『悪党たちが、世の中のために敵と戦ってヒーローになる』という感動が、弱くなった大きな原因であったと私は考えます。
アメリカ本国の映画評論家からの評判は、極めて悪い理由は良く解ります。結局、作品の主題(テーマ)がハッキリしないまま終わったということでしょう。

 

~いつも人々から蔑まわれて、社会の裏街道を歩んできた悪党たちが、今度はヒーローになって表舞台に出る~

この設定そのものは、とても魅力的であると思われます。しかし、その魅力的な設定ポイントを消化しきれていないと私は断定します。

 

(デッドショットを演じた)ウィル・スミスさんや、(ハーレイ・クインを演じた)マーゴット・ロビーさんの演技は、魅力的なキャラクターとして成立していると思いますが、映画の構成の不備もあり、上手く生かされていないという印象も持ちました。

 

果たして、続編は、製作されるのでしょうか?
『悪党たちがヒーローになって活躍し、感動を呼ぶ』という主題が通った脚本でない限り、評判の良い映画には決してならないでしょう。

 

映画『スーサイド・スクワッド』は、作品の主題(テーマ)の重要性を改めて考えさせられる作品だと私は思いました。

映画そのものが持つ主題(テーマ)が、しっかりと通ることによって、派手なアクションシーンやエキセントリックな登場人物たちも初めて生かされるということ。

誰からも絶賛される映画に必要な要素とは何かを考えさせられる作品です。

 

では、皆さん、本日も素晴らしい人生のステージをお過ごしください!

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