喜びの感情と、悲しみの感情の比較論~ある実験で証明された真実~
2017/01/16
皆さん、こんにちは!!
(俳優として)一人の役を演じる上で、かならず言及されなければならないことがあります。
それは、『感情』です。一人の役が、人生で体験したであろう喜怒哀楽。台本上での台詞や行間を読み取り、役の深い心情を理解するには、やはり『感情』について考えることは、避けては通れないでしょう。
しかし、これは、役を演じる俳優だけではなく、社会で生きる全ての人々に言えることであると思われます。
日常生活において、人間関係や生活環境において、かならず関わってくる『感情の起伏』。自己をみつめる上で、自らの感情との関わりは、切っても切り離されないものでしょう。
悩める人の多くは、『感情の起伏』の大きさ・程度によって、気分が左右されているかと思われます。
そのため、常に精神の安定的を望むなら、『感情』に対しての分析は、続けるべきです。いや、無意識にも、人は分析をしていることでしょう。
(この一筋縄ではいかない)感情に関しての、あるユニークな実験を紹介したいと思います。
~2匹の猿におこなった実験~
2匹の猿がいて、1匹目の猿に、リンゴを一つ与えたところ、とても喜んだそうです。
そして、もう1匹の猿に、一度、二つのリンゴを与えて、あとになって1つを取り上げると、とても悲しんだそうです。
どちらの猿にも、一つのリンゴが手に入ったのは事実です。
しかし、後者の猿は、一つのリンゴを得た『喜びの感情』よりも、2つのリンゴが1つに減った『悲しみの感情』のほうが大きかった、ということが実験によって証明されました。
皆さん、この実験結果によって、感じるものがあるのではないでしょうか?
幸運に恵まれた過去の情景よりも、不幸に苛まれた過去の情景のほうが、インパクトが強く、いつまでも、後悔の念が途絶えないという経験ってないですか?
私自身、かなり、そうした心理的傾向があると思います。
良かったことよりも悪かったことに焦点を当ててしまう・・・。
これは、(実験結果をもとにすれば)「喜びの感情よりも、悲しみの感情のほうが影響力が強い」という意味でもあると思われます。
「あの時、~が実現して良かった!!」という良き思い出よりも、「あの時、~が実現していればなぁ・・・。」という後悔の念のほうが、(心の中の)ウエイトが勝るという経験。これは、多くの人々にとっての心理的習慣ではないでしょうか?
「では、どうするか?」です。
「喜びの感情よりも、悲しみの感情のほうが影響力が強い」という認識を持つこと、それを知ることで充分だと思います。その事実によって、反って、喜びの感情(喜びの思い出)に焦点が合わさるのではないでしょうか?
影響力の強い悲しみの感情に隠された、喜びの感情の存在。事実を知れば、「(自分は)いかに悲しみの感情によって心理を左右されてきたのか」が理解できると思います。
「あ~、そういうことなんだ!」という心の声が、心の安らぎを与えてくれるに違いありません。
私は、そのように信じたいです。
では、皆さん、本日も人生のステージを思う存分、満喫してください!!