映画『ヴァレリアン』が酷評されるのは、おかしい。
皆さん、こんにちは!!
映画が一本上映されるたびに、世界各国で、映画批評家が作品を評価するのが常です。
しかし、その評価が正当なものかどうかは、甚だ疑問です。
完全な駄作が、なぜか評価が高かったり、あるいは、その逆もしかり。
もちろん、正当な評価をされているケースも多々あります。(大体は、正当な評価をされていると考えられます。)
そのような中で、
リュック・ベッソン監督作品『ヴァレリアン』は、果たして正当な評価をされたかどうかと言えば、私的には疑問です。
(あらすじ)
西暦2740年。全宇宙の平和を守るべく銀河をパトロールしている連邦捜査官のヴァレリアンとその相棒ローレリーヌは、とある任務を遂行すべく"千の惑星の都市"として知られる「アルファ宇宙ステーション」へと向かう。
そこは長い年月を経て拡張を続け、あらゆる種族が共存する場所だったが、その内部では邪悪な陰謀と秘密が隠されていた。
地球人と、さまざまな異星人が共同でステーションを運営し生活する様を軸に、物語は展開します。
多額のCG技術を駆使したSF作品です。
映画『レオン』などで知られるリュック・ベッソン監督なので、そのブランド性も含めて、期待された作品でした。
ところが興行的な失敗とともに、ミスキャストであることを含め、評価は芳しくない結果に終わりました。
で、そうした評価を知りつつ、私は鑑賞しましたが、
「えっ、とても面白い映画じゃないか!」
というのが、私の率直な感想です。
主人公と、そしてヒロインの関係性。そして個々の魅力。
ストーリーの明確さ。
SF技術の卓越さ。
約2時間、目が離せない展開であり、さすがリュック・ベッソン監督であると思いました。
しかし、なぜ、酷評されたのでしょう?
私が考えるのに、『リュック・ベッソン監督のブランド性』に対して、作品の出来が追いついていない印象を与えたのではないでしょうか?
リュック・ベッソン監督の映画『レオン』は当時は衝撃的な作品でした。
ジャン・レノさんと、ナタリー・ポートマンさんの迫真の演技。
常に緊迫感を誘うストーリー展開。
斬新な映像表現。
オリジナリティー溢れた監督の手腕が世界的に認められた瞬間です。
しかし、同時に、次回作以降、映画ファンの期待値は大きくなるわけです。
『リュック・ベッソンブランド』が生んだ弊害かも知れません。
その点で言えば、本作も物足りない感じは見受けられるでしょう。
「ソツのない出来」と捉えられてもおかしくありません。
批評家からも、期待値の高さと、作品の出来が、アンバランスに見えた故の『酷評』にも思えるのです。
この作品が、もし他の監督がメガホンを取っていたら、絶讃されたかも知れません。
いずれにせよ、批評家からの酷評と興行的な失敗に反して、『観たら面白かった作品』として、私にとっては、珍しい映画でした。