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映画『ザ・ダイバー』~名優たちの、珠玉の連鎖反応~

      2018/04/01


皆さん、こんにちは!!

今回は、映画『ザ・ダイバー』をご紹介します!

名優ロバート・デニーロさんアカデミー賞受賞俳優キューバ・グッティングJRさんの共演作品で、2000年に公開されました。

 

まず、お二人の演技が、非常にリアルであることが挙げられます。

ロバート・デニーロも、キューバ・グッティングJRも、役の心情が本当に表れやすいということ。

 

役の欲求に基づいた行為と言葉。この役が置かれた立場と境遇に、常に忠実。役の持っている深い信念によって、常に突き動かされています。

 

父の言葉と父からの思いを絶対に果たす信念。ガールフレンドとの愛を大切にする男としての硬くなさ、差別をもろともせず、マスターダイバーの夢を達成するまで決して引かない若き黒人ダイバー。

それに対して、過去の栄光から落ちぶれて、夢と誇りを失い落ちぶれていく白人ダイバー。

 

互いに、固い信念を持ちながらも、片方は夢に上り詰めようとする人間と、もう片方は夢から落ちぶれようとする人間。

だからこそ、ふたりの中で衝突が生じる。互いに、刺激される。それが、如実なまでに表現されていて、この映画の根幹を成しています。

 

他の俳優たちも、二人に影響されて、どんどん良くなっています。(良くならざるをえない。)

そして、ロバート・デ・ニーロさんとグッティングJRさんを信頼しきっています。

 

俳優として、互いに信頼感があるから、良い演技が出来、そして他の俳優の方々は、二人のおかげで、表現の自由を手に入れていたのだと思います。

二人の演技力のおかげで、表現の海を泳いでいるかのよう、、、。

 

まさに、演技の連鎖反応です。

《出演者は、それぞれ互いに、俳優としてのエゴがない。ただ、役に成りきっている。こうしたハーモニーがあるから、良い仕事が出来る。》

その見本とも言える映画です。

 

俳優としての役への献身的な態度ならびに、映画という創作活動を大切にして愛情を持ち、取り組んでいるお二人の姿勢は、まさに、俳優の鑑です。

俳優としてのエゴや個人のエゴを持ち込んでは、演劇という創作活動を中断することは、これまで自分も、何度か目の当たりにしてきました。共演者どうしの、信頼関係を失うことでしかならない。

 

互いに信頼しあい、表現という『仕事』が安心して出来る環境づくりの大切さ。

 

 

映画『ザ・ダイバー』それほど、この映画の出演者全員の、創造活動への愛情の強さが、滲み出ています。

この映画での、ロバート・デ・ニーロさんの、(役の精神的葛藤に基づく)気性の激しさと衝動の強さは、特筆もの!

まず、役の心境に関する、自分の個人的な偏見がない。役の内面を本当に理解している。そして、たとえ現実の自分とは違う役の人生でも、そこに歩み寄り、その人物そのものになっています。

人の人生には、喜怒哀楽すべてが詰っています。人物の誠実さから傍若無人さまで、役のライフそのものでありました。

 

もちろんキューバ・グッティングJrさんも、本当に素晴らしいです。役の一途な思いやナイーブさが観客に共感を生ませるくらいまで高められていて、誰もが、この役の考え方を納得するでしょう。役は強い信念に突き動かされていて、最後の最後まで、『自分は、このように生きたい』という役の欲求を掴んでいました。

 

〜人生で、エゴによって、自分が付けてきた習慣は、もはや余分であり、必要のないもの。俳優が、それを持ち込んではいけない。〜

映画に携わる全ての関係者の見本となるべき、作品の一つでしょう。

皆さん、ぜひご覧になってください!

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