映画『ヴェノム』の魅力と問題点とは?
皆さん、こんにちは!!
映画市場において、ドル箱でもある、マーベルシリーズ。
先程、日本でも一つの映画が公開されました。
その映画の名は『ヴェノム』
トム・ハーディさん主演での映画化です。
今回は、この作品に対する私的映画評です。
ストーリーは、いたって簡単です。
●有名な記者が問題を起こして会社を解雇されます。人生に嫌気がさして、路頭に迷っていた
彼に、ある日、地球外生命体「シンビオート」が寄生する。
人智を超えたパワーを身につけて高揚するも、その力の暴走に悩み続ける。
まあ、物語的には、こんな感じです。
よくあるストーリーと言えば、そうでしょう。
「劣等感に打ちひしがれた人間が、社会に復讐したい欲求を、悪の力を利用し満たしていく。
しかし、それは破滅への道でもある。」
このような物語は、いまや斬新でもなんでもなく、映画的には『定番』『お決まりのパターン』だと考えられます。
ところが、この使い古された物語を深める一因となっているのが、トム・ハーデさんの演技力です。
ハッキリ申し上げまして、この映画の見所は、トム・ハーディさんの演技以外に、ありません。
トム・ハーディさんだから、持っているような映画だと私は考えています。
寄生したシンビオートの、どこからともなく発せられる声に応答する場面が随所に出てきます。
そのシーンの演出は、迫真に満ちています。
あたかも声が聞こえたかのように演じているわけではありません。
本当に聞こえていて、それに応答している演技です。
『あたかも主人公の身に起こったことを実体験している演技』
【体験の演技】こそ、一流の証。 本作におけるトム・ハーディさんの一連の演技に、それが垣間見れます。
もう一度記しますが、この映画の見所は、トム・ハーディさんの演技力一点のみです。
他にありません(笑)
ストーリー全体として、リアリティに欠ける箇所が幾つか見受けられ、使い古されたシチュエーションを踏まえると、辛口で知られるアメリカの映画批評家からは、否定的な見解が多いのも頷けます。
それはさておき、物語の後半では、シンビオートと主人公の関係が面白い展開を見せます。(この関係性は、個人的には、非常に興味深かったです。)
これは観てのお楽しみ!
本作は、娯楽作品としては、さまざまな欠点を抱えていますが、トム・ハーディさんの魅力を知る上では、魅力的な作品でしょう。
つまり、魅力と問題点を抱えた作品と言えそうです。